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関東リーグ開幕から左サイドバックのポジションを務めているのは、今年度から専修大学に入学した1年生の志村ぼん(経済1・韮崎)。3節では得意のクロスから決勝点を演出し、早くも結果を残す期待の新入生が今後の展望、意気込みを語った。
▲新入生の志村
志村はヴァンフォーレ甲府の育成組織出身。小学生年代の国際大会であるダノンネーションズカップ2016フランス大会で準優勝を果たしたメンバーの一員である。昨年はトップチームの練習等に参加し、力と自信を付けてきた。始まってから1か月が経とうとしている大学生活について「寮生活で先輩方が優しく接してくれてかなり慣れた。練習中は良い雰囲気でやれている」と笑顔で語る。
志村は専大の練習に参加した際、チームの良い雰囲気や選手の自主性を感じたことが進学の決め手となったと話す。リーグ開幕から左サイドバックで出場機会を確保していることについて「定位置を掴めた感覚はなく、ずっと危機感を持ちながら毎試合プレーしている」と気を緩める様子は全くない。東京学芸大学とのリーグ戦で記録したアシストに関しては「守備だけでなく、攻撃面でクロスから得点に絡むことが役割。3試合目にしてやっとアシストとして形にできて良かった」と振り返り、「難しいボールをきっちり決めてくれたおかげ」とゴールを挙げた松本皐誠(商2・東海学園)への感謝を忘れない。「自分のキックでチームを勝たせる自信がある」という高精度の左足を武器にセットプレーのキッカーを任されることも少なくない。
大学サッカーの印象は「縦に速く、攻守にスピード感がある。常に集中をしなければ判断にミスが生まれる」と高校年代とのスピード感の違いを口にした。今シーズンの専大は、試合途中にフォーメーションを変更する試合もあり、志村は一列前のポジションに移る。ウイングバックでのプレーは「サイドを駆け上がってクロスを供給し、得点に絡むという長所を生かせる」と話し、安定感のあるプレーを披露。
▲理想とする選手はバルセロナのジョルディ・アルバ
個人の目標に話が移ると「今年1年間試合に出続けること」と「関東選抜に選ばれ、自分の名前を広めること」を掲げる。直近の関東選抜では共に3部リーグを戦う大学からも選出があった。そのような中で関東選抜入りも「自分次第」だと前向きに捉える。
将来についてはプロ入りを目指すと明確に宣言。「大学生の間に少しでも早くそこへ絡んでいけるように頑張りたい」と野心をのぞかせる。小学校4年生から高校卒業までの9年間在籍したJリーグのヴァンフォーレ甲府について、次のように愛着を語った。「ヴァンフォーレ甲府の偉大さや地域の温かさはすごくわかっているので愛情を持っている。甲府への想いは常にある」。
ヴァンフォーレ甲府が日本一に輝いた天皇杯決勝もスタンドから観戦し、刺激を受けた。甲府には今シーズンから加入した井上詩音選手(令5・法卒)と遠藤光選手(令5・商卒)の他にも、小林岩魚選手(平31・法卒)が所属しており、専大との繋がりも深い。志村は「大学でその3選手以上の活躍を目指していく」と甲府でのプロ入りを目標にしている。
最後に大学4年間への意気込みを伺った。志村は「まだ入ったばかりの新入生だが、これから専修大学のために少しでも貢献できるよう、日々努力してチームと自分の目標に向かって頑張りたい」と心強く決意を語った。
▲この日も左足から数多くのチャンスを創出
「平凡であれ非凡であれ」
当たり前のことをしっかり当たり前にでき、人より飛び抜けたことができるように。その想いが込められた名前を専大に、日本にとどろかせるため、大学1年目から努力を惜しまず、結果を残す。非"ぼん"な左足が関東2部昇格への大きな強みとなる。
文=竹田一爽(文2)写真=北原倖多(文2)