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2018.05.15
スポットライト

スポットライトVOL.12 2020東京五輪出場へ ラグビー部・野口宜裕

 専修大学体育会学生の中から、ある選手に焦点を当てていく企画「スポットライト」。いつも以上にクローズアップされた選手たちの姿を専スポがお届けしていきます。第12回は現在、7人制ラグビーの日本代表として唯一、大学生として選出されている野口宜裕(法学4・早稲田摂陵高)にスポットライトを当てた。


2016年に開催されたリオデジャネイロオリンピックで初めて公式種目として採用され、注目が集まっている「7人制ラグビー」

野口は昨年、日本男子セブンズ代表として選出され出場した「アジアラグビーセブンズシリーズ2017第3戦」で準優勝の成績をおさめ、オリンピック強化指定選手に選出される。

その後も日本代表合宿に参加し、代表に何度か選出され、国際大会での勝利に貢献してきた。

専スポは今回、野口選手に個人インタビューを行い、7人制ラグビーを始めたきっかけと日本代表としての東京オリンピックへの目標などを伺った。(取材は2月5日に実施)

↑ インタビュー時の野口選手

ーまずは7人制ラグビーについてお聞かせください。

 ーポジションの違いはありますか。

ポジションは基本的に、フォワードとバックスは7人制にもあるので変わりませんが、人数が少ないので15人制よりは、スマートな人が選手になっています。

 

ー攻撃や防御のスタイルに違いはありますか。

7人制では攻守交代が速いので、攻撃スタイルですと、スピードが全然違います。なので、そこは、七人制の魅力と言えるところです。圧倒的なスピードがある。

 

ーラグビーを始めたきっかけをお聞かせください。

僕は高校からラグビーを始めたのですが、出身は東京ですが、高校は大阪の学校に入りまして、そこに行った理由は、ただ東京にいるのが嫌になってしまっていて、少し他の場所に行ってみたいと思ったからで、その大阪の高校でたまたまラグビー部の顧問の先生に誘われて入部体験に行ったらそのまま流れの感じでラグビー部に入ることになって始めました。

なので、ラグビーがやりたくて始めた訳ではないですね。

 

ー7人制ラグビーを始めたきっかけをお聞かせください。

7人制ラグビーというもの自体は本格的にはやっていないのですが、大学で春先に7人制の大会がありまして、そこで、自分のパフォーマンスを見てくださった日本代表の方が目をとめてくれて、今までやってきているという感じです。それから、専修大学のラグビー部監督の村田監督が7人制ラグビーの日本代表の監督の経験があって、村田監督がいたからというのも大きいと思います。

 

ー7人制ラグビーについてはいつごろから興味をもっていましたか。

自分は高校生の頃から興味はありました。高校でも大会がありまして、そこで僕は15人制よりも7人制のほうが楽しいという感覚がありまして、なので興味を持ち始めたのは高校3年生ぐらいの時です。

 

ー7人制ラグビーのどのようなところが興味深い、楽しいと感じましたか。

持ち味がステップなのですが、人数が少ないので動きやすくてステップを切りやすいんですよね、相手をかわしやすくて、そこが15人制と違って自由に自分のスピードで動けるので、そこが楽しいと感じました。


ー村田亙監督から7人制ラグビーを勧められたりはしましたか。

村田監督がいなかったら今の自分は7人制ラグビーの日本代表というポジションにはいないと思うので、村田監督がいて、自分を見つけてくれたという感じです。

 

 ーポジションはどちらになりますか

自分は、7人制ですと、スクラムハーフというポジションです。

 

ーそのポジションはどういったことをするポジションですか。

一番後ろにいるんですけど、基本的にディフェンスだったら、ずっと声をかけて味方に指示したり、あとは、フィットネスが一番なければできないポジションで、アタックは味方をつかって、自分で行けるところがあれば、ステップでトライをとっていくというポジションです。


ーずっと動いているという感じですか

そうですね。ずっと、一番動いています。

 

 ー昨年度、代表に選出されたことやアジアシリーズに出場してどのように感じましたか。


 
代表に選出された時は本当に嬉しかったです。練習生から代表候補そして代表選手になれたので、念願の夢が叶った気分でした。アジアシリーズで感じたことは、なかなか試合出場時間が少なかったり思うようなプレーができなかったり緊張していました。


ー初めて日本代表に選出された時のお気持ちをお聞かせください。

正直、びっくりが大きかったです。嬉しさ半分、驚き半分という感じです。

 

ー日本代表に選出されるのは、スカウトの方が試合を見て呼ばれるという形ですか。

自分の場合は最初から日本代表に選ばれたわけではなく、日本代表候補の練習生として呼ばれて、そこから合宿や大会を重ねてやっと代表候補になって、代表候補からやっと日本代表になったので、すぐになったわけではないので、やっぱり実感としてはとても嬉しかったです。


ー段階があるということですか。

はい、そうです。

 

ー初めて日本代表に選出されたときの周りの反応はどうでしたか。

部員の同期はすごく喜んでくれて、あと一番最初に家族に伝えたんですけど、やっぱりとても喜んでくれて、ラグビーやっててよかったなという気持ちでした。

 

ー初めて日本代表の選手と一緒に練習をしたときはどんな気持ちでしたか。

一番最初は、本当にファンという感じでした。「あの選手がいる」という感覚でしたけど、日本代表の選手と練習する機会は滅多にないので、盗めるところは盗もうという感じでした。


 ー日本代表チームと専修大学ラグビー部の一番の違いをお聞かせください。


 
国を背負って戦うことです。


ー7人制の日本代表合宿は大学の合宿とは違うと思いますが、日本代表合宿で学べたことなどはありましたか。

プレーはもちろんですけど、やはり規律の部分で、時間を守れなかったり、ルールを守らなかったりする人は、日本代表は実力主義ですけど、実力があったとしても時間を守ったり、ルールを守ることを破った選手はやはり、次回の合宿からは呼ばれない、というところが、実力世界でも「人として当たり前のことは日本代表としてやらなければいけない」ということをとても実感しました。


ースポーツマンシップを大事にしているということですか。

そうですね。スポーツマンシップもピッチ内外以外でやらなかったら、きっとずっと呼ばれないんだろうなというのは思ったので、自分は代表にいるときも大学にいるときもそこは意識してやっています。


ー日本代表合宿ではどのような練習メニューをこなしているのか

基本的に7人制はフィットネスとスピードがなかったらダメなので、もう陸上部以上に走っていると思います。とりあえず、本当にフィットネスですね。ランニングがメインで

ひたすら走っているという感じです。


 ーちなみに50メートルはどのくらいの速さ(タイム)ですか。

50メートルですと6秒ぐらいです。なので、普通の人よりは速いと思います。


 ー日本代表監督やコーチングスタッフから期待されていることはありますか。


 
期待されるほどのプレーヤーではないのですが、若いのでたくさん学んで成長してほしいんだと思います。


ー村田監督からは7人制ラグビーについて何か助言などはありましたか。


 
技術的なことはたくさん教えてもらっています。常に楽しむことを言ってもらっていて、そこが無くなったら向上しないと思います。大会や大事な合宿に行く時には監督から連絡が来ると緊張がほぐれて良い意味で楽になれます。


ー他の日本代表選手とプライベートでの交流はありますか。

プライベートとかではないですけど、例えば合宿中にオフとかあったりしたら、ご飯に連れて行ってくれたりしますし、あと、自分が一番若手なんですけど、普段から練習中も練習が終わってからでも仲がいいので、普通にラグビー以外の私生活のことだったりを話してます。


ー7人制ラグビーにおける野口選手の注目プレーをお聞かせください。

自分はやはり、ステップが持ち味なのでスピードとステップです。向かってくる相手をステップでかわしてトライを取るというのが自分の持ち味です。


 (ステップと答えていただきましたが)
ー他に野口選手が思う自分の強みは何かありますか。


 
強いて言うならフィットネスです。フィットネスは日本代表でも負けないと思います。ステップに関しては遊び心を持ってやってます。僕が左にステップを踏むと相手が思っているなら右に踏むとか。


ー先週まで和歌山での日本代表合宿でしたが、今回の合宿はいかがでしたか。(1月末に日本代表合宿が行われていた)

1週間の合宿があったのですが、自分はちょうど大学のテストと重なってしまっていて、途中から参加したのですが、やっぱりとてもレベルが高くて、自分以外はもう大学生がいないので、プロで活動している人ばっかりで、やっぱり大きいですし、速いですし、上手いですし、とても勉強になりました。


 ー7人制ラグビーにおける課題をお聞かせください。


 
全てと言ったらそれで終わってしまうんですけど、特に視野の広さとコミュニケーション能力が課題です。常に味方に情報を的確に伝えなければいけないポジションなのでそこを上げなければいけないと思います。

ー昨年度、その課題をどの程度クリアできたか、また、今回の合宿ではどのような課題と向き合い、その課題はクリアできたのかをお聞かせください。


 
一番最初に代表に呼ばれた時よりは少しだけクリアできたと思います。ですが、今回落選したのはその課題をクリアできなかったからだと思います。合宿では毎日練習の動画を見て自分なりにクリアしようとしましたがあまかったのだと思います。


ー日本代表合宿のときはどのくらい食事をとっていますか。

基本的に練習で走るので、その分体重が減るんですね。なので、1日3食はとるんですけど、やはり、食べる量は普段の生活よりは1.5倍、2倍ぐらいは食べてますけど、食事の回数は普通の3回です。


ー米の量とかですか。

そうですね。米もそうですが、おかず、総菜の種類を増やして、米と肉とかではなく、肉、サラダ、魚、フルーツなど、まんべんなく取るように心がけています。

 

ー昨年はラグビー部が1部復帰を果たしましたが、7人制での練習や試合などに何か影響のようなものはありましたか。

自分は、去年は7人制ラグビーをメインにして活動していたので、チームに貢献できなかったという部分が多かったですけど、例えば代表で海外に行っている時にチームが勝ったりしているとやっぱり嬉しいですしモチベーションに繋がったりもしました。それから、逆に7人制の活動が終わって帰ってきたらチームの力になりたいと思ってプレーしていたので、そういう気持ちは相乗効果ではないですけど自分は試合に出られなかったが、そういう気持ちは持っていました。


ー専修大学ラグビー部がより強くなるためにはどうしていけばいいと考えていますか。


 
日本代表同様、日頃から全部員が同じ目標に向かって練習しているか。団体スポーツは意識ひとつで変わると思います。


ー村田監督や大東ヘッドコーチから期待されていることはありますか。


 
日本代表で教わった技術、規律をチームに還元することだと思います。


 ー今年は、4年生となりますが、目標や心がけていきたいことはありますか。

やはり4年生は、しっかりしなければいけないじゃないですか。なので、やはりラグビーでもそうですけど、普段の生活でも、日本代表という立場を自分でわきまえて、引っ張っていくタイプではないのですが、同期を支えていけるように、キャプテン、副キャプテン、リーダーとかを支えていける立場でありたいと思っています。

 

ー卒業後の進路は決めていますか。

一応、日本ラグビー協会の方と話し合って、就活はさせてもらっていて、自分の場合は、サッカーでいうJ1のようなトップリーグがラグビーにあるのですが、トップリーグではなく、一般企業で務めて、そこでラグビーの活動をしていくという形になると思います。


ー実業団チームに入るという事ですか。

そうですね。


ー2年後の2020年に東京五輪大会がありますが、そこに向けての意気込みはありますか。

やはり、2年とはいっても、おそらくあっという間だと思うので、すぐ迫ってくると思うのですが、やはりオリンピックは、日本代表に選ばれるまでは他人事のようにテレビで見ていたので、いざこうやって、オリンピック強化指定選手になって、オリンピックを目指せるとなったら、やっぱり目指したいですし、東京、日本で開催されるので、そこは絶対に、自分が上手くなければ選ばれないですけど、絶対にオリンピック出場の切符をつかんでやろうと思っています。


2020年のオリンピックに向けて、代表に選出されるためにどうしていくべきだと考えていますか。


 
まずは自分の課題をクリアしていくことが大前提です。また、ステップだけじゃなくてキックなど自分の引き出しを増やさないと厳しいと思います。毎回の合宿に必ず呼んでもらうこと。そうすれば大学とは違うレベルでプレーできるので自分のレベルが上がると考えます。


 ー日本代表がより強くなるためにはどうしていけばいいと考えていますか。


 
自分みたいな下っ端が言えることはないです。ただ、オリンピックでメダルを獲得するという意識を日頃の練習から持っているかだと思います。


ーやはり、日本開催というのは気合の入り方が違ってきますか。

そうですね。オリンピックでも全然違いますけど、やはり日本開催となると出場したいので、2年後ですけど、そこは絶対に目指していきたいです。


↑ 自身のサインと目標が書かれた色紙を掲げる野口選手

野口は、2018年4月23日の時点で、シンガポールで開催される「HSBCワールドラグビーセブンズシリーズ」の日本代表に選出されている。

2020年東京オリンピック。7人制ラグビーの試合で野口の活躍が見られるのも、夢ではない。

(文=高田康平・経営2、写真も)