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2023.11.29
陸上競技

【陸上競技部】極寒の日体大で自己新連発 藁科が28分台目前

〈第310回日本体育大学長距離競技会=11月26日 日本体育大学・健志台キャンパス 陸上競技場〉


 極寒の日体大で自己新が連発した。 26日に行われた日本体育大学長距離競技会に専大から、8名の選手が10000mに出場。8組に出走した藁科健斗(経営2・横浜)が自己記録を47秒29更新する29分00秒89をマーク。他の組に出走した上山詩樹(経済1・敦賀気比)や佐藤陸(文1・東京)ら6名も自己新記録をたたき出した。

 ▲8組で自己ベストを更新した藁科


 この日、チーム最速タイムを記録したのは2年の藁科だ。レース半分を14分40秒で折り返す比較的ゆったりとしたレース展開の中、後半のペースアップにもしっかりと食らいついた。残り一周を約70秒でまとめれば28分台が見えていたが、結果は29分00秒89。惜しくも大台には届かなかったが、自己記録を48秒更新する力走を見せた。

藁科は「前半ゆっくり入った分、後半上がると思ってたのでそこの対応できた部分が良かった。ラスト1周の時点で(28分台に)行けると思っていたので、出せただろうなと心残りです」と嬉しさ半分、悔しさ半分のレースを振り返った。

▲レース後、悔しさを露わにする藁科(右)

▲箱根予選後より、ジョグの量を増やし長い距離への強化にも取り組んでいる


 前週の10000m記録挑戦競技会とダブルエントリーとなっていたが、体の状態等を考え日体大記録会1本に絞って準備を整えた。12月の記録会にも出走予定の藁科。種目は確定していないが、チームの主軸として13分台、28分台へのチャレンジを続ける。



 6組目に出場した佐藤は自己記録を15秒26更新する29分39秒63でゴール。「アップから、普段のジョグより速いペースが出てたのでタイムがある程度出るのは感じていた」と自己ベストを更新した背景について語った。また同組で走った具志堅一斗(経営1・コザ)とのレースを振り返り「いつも一緒に切磋琢磨している仲なので、このレースも一緒に頑張って、最後まで一緒に行くって言うことを決めてました。前回の全日本大学駅伝(予選会)の時も2人で走ってタイムを出すっていう感じだったので、一緒の組になったら絶対にバチバチになってバトルするって言う感じですね」と笑みをこぼした。「今回の自己ベスト更新も具志堅がいてくれたからこそ出たと思ってます。苦しい時に具志堅がいてくれたから諦めないで走りきれました」と同学年同士、仲間としてもライバルとしてもお互いを高めあっている。

次のレースは12月の世田谷競技会。「ラスト3000mからペースをあげられたらもっと良いタイムが出ると思うので、そこのラスト、中間点をしっかり上げていくっていうのを意識したいと思います」とさらなる記録更新へ前を向く。


 佐藤と同じ組に出走した具志堅も29分41秒08で見事自己ベストを更新した。スタート直後、同じ組を走るチームメイト佐藤とともに集団前方に位置取る。中盤で先頭集団に離されるも、2位集団の先頭をキープし、残り1周に突入する。しかし、ここで粘り切ることが出来ず、後方を走っていた佐藤に抜かされてしまい組13位でフィニッシュ。自己ベストを更新するも、「佐藤にラストスパートでいつも負けてしまっていて、今日も負けてしまったので悔いが残った」と悔しさをあらわにし、「(1か月後の世田谷記録会では)しっかりまたあげていって、もう一回自己ベストを出して、佐藤に絶対勝つという強い思いを持ってやっていきたい」とリベンジに燃える。チーム内での白熱したライバル関係に注目が集まる。

▲ともに走る佐藤、具志堅

 

 4組に出場した上山も自己新を記録し、29分台に突入した。スタートから集団前方についた上山は、徐々に集団の人数が減っていく中、先頭から遅れることなく上位をキープ。ラスト1000mで上山が仕掛け、組1位に躍り出るも残り1周で順位を落とし、組5着でフィニッシュ。29分54秒40で自己ベストをマークした。「怪我明けっていうのもあってそこまでタイムを狙えるレースではない中でよかったんじゃないかと思う」と、記録については満足気な一方、「ラストちょっと上がらなかったのが心残りで、ちょっとレース内容が、もう少し上げられたらよかった」と悔しさを滲ませた。そして、1か月後の世田谷記録会に向け、「自己新をまた出せるようにっていうのと、来年のハーフに向けて今年1年をしっかり締めくくれるようなレースをしたい」と意気込みを語った。

  

▲自己ベストを更新した上山、次回の記録会でも更なる高みを目指す


結果

4組 5着 上山詩樹 29分54秒40(自己新)

5組 11着 渡辺凛 29分54秒76(自己新)

6組 10着 佐藤陸 29分39秒63(自己新)

   13着 具志堅一斗 29分41秒08(自己新)

7組 7着 山城弘弐 29分12秒23(自己新)

8組 5着 藁科健斗 29分00秒89(自己新)

9組 18着 田島洸樹 29分06秒84

10組 32着 福田達也 29分28秒27


文=相川直輝(文4)、大内奈々(経営1)、高橋奈月(文1)

写真=相川、大内