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2023.09.08
柔道

【柔道部】「チームの力はついてきている」 東京で飯村がベスト8

〈2023年度東京学生柔道体重別選手権大会=9月3日 日本武道館〉


 ▲ベスト16の志村(左)とベスト8の飯村(右)

 

 9月3日、日本武道館で行われた東京学生柔道体重別選手権大会に、専大からは部内選考で選抜された17名が出場。強敵ばかりのトーナメント戦で志村洸太(商3・つくば秀英)がベスト16、飯村成満(法1・水戸啓明)が見事、ベスト8に輝いた。


 81キロ級で出場し、終始途切れぬ積極性と持ち前の抑え込みで着々と勝ち星をつけた飯村。準々決勝で激突した中村和真選手(日大)との一戦も開始早々から勢いのある攻撃で畳みかけるが、“力量”に押しやられてしまう。めげずに仕掛け続けるも力及ばずで敗れた。


▲背負投からの上四方固を受け敗れた


 最大限出し切った先には収穫もあった。「組み手の甘さだったり、あとは体力の無さも少し出ていた」と自身の課題を明確に見つけている。「自分の弱みをもっと修正していって、講道館に繋げられたらなって思っています」。目の前に控えた個人戦へ向け、準備はできていると話す。


▲1年生ながら東京ジュニアでもベスト16という結果を残した飯村

専柔期待のルーキーだ


 66キロ級で堂々の勝ち上がりを見せた志村は、強みとする粘り勝ちでトーナメントを勝ち上がった。ベスト16進出をかけた試合では、野上恭平選手(慶大)を相手に反則を誘い、培ってきたスキルを十分に発揮した。続く準々決勝は武田承大選手(東洋大)を前に奮闘し、自ら勝負を仕掛けるも決めきれず、最後は一瞬の隙をつかれ惜しくも敗れた。


▲持ち前の粘り強さを存分に出した志村


 試合後、「まずインカレは決められたので、そこは良かったのかなって思います」と一息。その後3年生になった現在を振り返って「2年連続出場出来て嬉しい。ベスト8以上を目指して頑張っていきたい」と団体インカレに向けて早速、意気込んだ。


▲個人インカレでは、昨年の2回戦敗退を上回る結果に期待したい


 一方、昨大会の90キロ級で頂点に立った主将の織茂峻伍(経営4・木更津総合)は初戦敗退に終わる結末となった。個人インカレの出場権は獲得出来ず、学生最後の個人戦に幕を下ろした。



▲頭を抱える織茂

悔しい敗戦となった


 織茂の初戦はいきなり強敵の國學大・中村俊太選手。2年前対戦した際に敗れた因縁の相手とのリベンジマッチだった。「昨年優勝したこともあって、普段では感じないような重圧があった」と明かし、相手に主導権を握られる展開とされる。「しっかり準備して臨んで、お互いが詰め合った結果。勝負の世界なので自分の負け」と事実を素直に受け入れた。悔しさが残るも、その後は各階級の選手のもとへ足を運び、声援を送ることに徹した。


▲藤田監督と織茂(中央)


 結果的には4名が全日本選手権の出場権を獲得することとなり、「“他の選手の代わりに頑張ってカバーする”という自分たちらしさが出せて、団体戦のポイントを稼げたのは良かった」と前向きに捉えた。個人としてもチームとしても集大成となる団体インカレまであと約1か月。「4年生全員でチームを作ってきた」という上級生の力で8強入りに導く。


 藤田純監督は選手らの成長を実感していた。なかでも下級生の底上げは随分大きいと言う。特に今大会、躍進を見せた“飯村の闘う姿勢”には絶賛だった。「勝ちたいという気持ち」。これが指揮官の心までをも動かした。経験値が少ない分、試合運びが劣る部分があるとしても光るものは確かだ。



▲試合後、勝利した飯村に微笑む藤田監督


 期待を膨らませるのはルーキーだけではない。主力の志村に対しても「一目置かれる存在になりつつある。そこで、さらに戦略を練るべきかもしれない」。「さらに柔道の幅を広げることがカギになる」と今後の活躍ぶりに望みを寄せている。


 来月、尼崎で開かれる団体インカレへ向け、「チームの力はついてきている。間違いない。残りの1か月間、集大成としてやっていきたい」と目前にした大会に挑む意欲を明かした。


▲60キロ級ベスト16で個人インカレの切符を手にした佐藤。昨大会では3位に輝き、見事講道館杯に出場した


▲同じく60キロ級ベスト16で個人インカレを決めた大森。自身初の舞台でどこまで勝ち上がることが出来るのか



 なお、全日本学生体重別団体優勝大会(団体インカレ)は10月21日(土)、22日(日)に開催が予定されている。


文=小山明香(文2)

写真=河上明来海(文3)、北原倖多(文2)