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2017.04.23
準硬式野球

【準硬式野球】日大から7年振りの勝ち点1!大野延長サヨナラV打!

4月22日 東都大学準硬式野球春季リーグ戦 対日本大学1回戦 スコア 4-5X(延長11回) ダイワハウススタジアム八王子

 前カードの国士館大戦で勝ち点を獲得し、勢いに乗る専大がサヨナラ勝ちで難敵・日大相手から平成24年秋リーグ以来の白星を挙げた。

 4月22日の試合は、2点ビハインドで迎えた3回に5番・大野恵和(経営3・専大松戸高)が二塁打で1点を返す。続く4回には福井亮太(商4・県岐阜商高)、今坂僚介(ネット情報4・常葉菊川高)の連打で2点を奪い、逆転に成功するも、9回に先発の阿部拓磨(経営3・専大松戸高)が同点打を浴び、試合は延長戦へ。延長11回、四球と失策でチャンスを作ると打席には今日打点を記録している大野。初球を振り抜いた結果はライトオーバーの二塁打となり、劇的なサヨナラ勝ちを収めた。

 翌23日の試合は4回、杉山滉生(経済3・専大北上高)の三塁打でなどで3点を奪うと、昨日からの連投となった阿部拓がリリーフで登板し、相手打線を振り切って勝利して勝ち点を獲得。日大から勝ち点を獲得するのは、平成22年秋リーグ以来のことだった。

▲サヨナラ打を放ち、喜びを爆発させる大野(写真左)(撮影=大河原)


<スターティングメンバー>

<スコア>

日 大 |0 1 1 |0 0 0 |0 0 2|0 0  |4

専 大 |0 0 1 |2 0 1 |0 0 0|0 1X|5

1(中)上野滉平(商2・県岐阜商高)

2(右)福井亮太(商4・県岐阜商高)

3(遊)今坂僚介(ネット情報4・常葉菊川高)

4(捕)神山琢郎(経営4・県岐阜商高)

5(一)大野恵和(経営3・専大松戸高)

6(指)五十嵐健(経済2・常総学院高)

7(三)山口剛史(商3・伊勢崎商高)

8(二)杉山滉生(経済3・専大北上高)

9(左)須永隼人(商1・専大松戸高)

P   阿部拓磨(経営3・専大松戸高)


◎4月22日の試合


 ▲先発の阿部拓(撮影=大河原)


 これまで、日大相手に何度も敗れていた専大。最後に白星を挙げたのが平成24年秋リーグ9月9日の試合(このときは3-2で勝利)と、かつての先輩たちも悔しい思いを味わってきた。

  先発の阿部拓はここまでの試合非常に安定感あるピッチングを続けていたが、今日は序盤の立ち上がりで制球に苦しんだ。甘く浮いた球を狙われ、2回と3回には連打と長打でそれぞれ1点ずつを失う。 しかし、その後は低めを丁寧に突くピッチングで追加点は許さなかった。

 粘り強く投げる阿部拓に打線も応えた。3回に大野の二塁打で1点を返すと、4回には8番・杉山、9番・須永が連続で四球を選び、2アウト1,2塁で2番の福井を迎えた。福井はセンター前ヒットを放ち、2塁ランナーの杉山が同点のホームを踏んだ。

▲福井のヒットでチームは同点に。杉山のヘッドスライディングも実った(撮影=飛田)

 続く3番・今坂もセンター方向へのヒットを放ち、この回逆転に成功。第1打席でヒットを放っている男が、チャンスの場面で結果を残した。

 専大は6回にも4番・神山のヒットで1点を加え、先発の阿部拓を援護する。味方が逆転してくれたあとは阿部拓もスコアボードに0を刻んでいった。

 迎えた最終回。点差は2点。勝てばチームは3連勝、日大から久しぶりの白星、そういった思いが気持ちに焦りを生ませてしまったか、阿部拓は先頭打者にこの日初めての死球を与えてしまう。次の打者も出塁を許してしまい、0アウト1,2塁のピンチ。

 続くバッターはファーストゴロに抑えるも、その間にランナーそれぞれ進塁し1アウト2,3塁。日大の1番・高野へはレフトへの犠牲フライで1点を失うもアウトカウントは増やし、あと1アウトで試合終了のところまできた。しかし、ここで代打・園曽にセンター前タイムリーヒットを許し、専大は土壇場で同点を許した。

 同点打は許したが追加点は与えなかった先発の阿部拓。裏の攻撃は無得点に終わり、試合は延長戦に入った。

 両チーム無得点で迎えた延長11回の裏、1アウトから今坂が四球で出塁。ランナーを進めてほしいこの場面で4番・神山はゲッツーシフトの正面にゴロを飛ばしてしまう、併殺に取られるかと思われたが、相手守備が打球を弾き、結果オールセーフに。1アウト1,2塁で今日チーム最初の打点をあげている5番・大野を迎えた。

「自分で決めてやろうという思いでした」と、打席に入ったときの気持ちを振り返った大野。日大・田野の初球を鋭く叩くと打球はライト方向へ高々と上がり、打った瞬間サヨナラを確信する当たりとなった。


▲試合を決めるサヨナラ打を放った大野(撮影=大河原)


▲サヨナラのホームを踏んだ今坂を笑顔で迎える選手たち(撮影=大河原)


◎先輩のために……

 試合ではリリーフ投手としてマウンドに上がるほか、ベンチで後輩の投手たちに的確なアドバイスを送る岡本和記(商4・金光学園高)。阿部拓も日頃から岡本のアドバイスに助けられている投手のひとりだ。

 この日はくしくも岡本の22歳の誕生日。いつもお世話になっている先輩にチームの勝利をプレゼントしたい― だからこそ、この日の試合にかける思いには特別なものがあった。

「今日はより一層頑張ろうと思って投げました。 先輩の誕生日に勝てて本当に良かったです」。阿部拓は試合後、笑顔でこう語った。日大相手に平成24年秋以来の勝利。それはいつも頼りにしている先輩に贈る、チームにとって特別な1勝になった。


試合後のコメント

神山主将

「大野のサヨナラ打もそうですが、チャンスでヒットが出始めたことは良い傾向だと思います。今まではそこがチームの課題だったのですが、みんなが後ろにつなぐということを意識してくれていますね。今日は格上のチーム相手なので(先発の阿部拓)の持ち味が出るように、いろんな球種のボールを投げさせました。的を絞らせないようにですね。粘り強く投げてくれたと思います。(サヨナラ打の)大野はここまでちょっと調子が良くなかったのですが、これからに期待したいですね。今日勝ちきれたのはチームに力がついてきた証だと思います」

延長11回、141球を投げ完投勝利・阿部拓

「途中までテンポ良く抑えていこうと思っていましたが点を取られてしまったので低めにていねいに投げていくことを意識しました。試合の途中でていねいに投げることを意識できた事が関東に繋がったんだと思います。最後はサヨナラで試合を決めてくれて、とても嬉しかったですね。今日は岡本(和記)さんの誕生日だったので勝つことができて本当に良かったです。これからも自分で工夫した投球をしていきたいです」

延長11回、サヨナラ打の大野

「初球にまっすぐが来たのでそのボールを打ちました。ピッチャーが頑張っていたし、最近日大に勝てていないことを知っていたので勝ちたいという思いは強かったですね。打球が抜けたときは嬉しかったですね、無我夢中という感じでした」

(飛田翼・文3)