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〈第５回日本学生フェンシングカップ＝４月19日〜21日、駒沢オリンピック公園屋内球技場〉
４月20日、日本学生フェンシングカップの２日目が行われた。この日は女子エペと男子サーブルの種目で試合が行われ、女子エペの齋藤華南（経済４・秋田商高）が準優勝に輝いた。また、伊藤凛（人間科学４・安来高）が４位、吉田ひなた（人間科学３・気仙沼高）が６位にそれぞれ入賞した。
▲トロフィーをもらい、笑顔がはじける齋藤
上位24人が９月に行われる全日本フェンシング選手権大会への出場権を獲得できる今大会。齋藤は既に出場権を獲得していたものの、優勝を獲っておきたいという気持ちから出場を決めた。
準々決勝では延長戦までもつれ込み、一本勝負を制するなど数々の接戦を乗り越えた齋藤は、決勝でライバルの稲山友梨選手（明大）と激突。準決勝で足をつってしまい、万全とは言えない体調の中臨んだ。序盤から攻め合いが続き一進一退の攻撃となっていたものの、２セット目で相手に主導権を握られてしまい、終盤から立て直しを図ろうとするも間に合わず、11対15で敗戦し優勝に一歩届かない結果となった。
▲果敢に攻める齋藤
試合を振り返り、「試合をしっかり組み立ててやっていこうということだけ考えていた」と話す。「組み立てるときは頭を使うけれど、頭を使い過ぎて心が燃えないことにはならないように。冷静に、心は熱く。みたいなことを意識していた」。決勝でも序盤はしっかり試合の組み立てを考えられたとするも、「２セット目から少しだれちゃう。（稲山選手に）苦手意識はないけれど、もうちょっと頭使えたなという感じがする」と反省点を述べた。
しかし、「ここ最近練習してきたことに挑戦できたし、成功もした。試合で得られる成功体験は練習よりも貴重なものだからそれはよかったと思う」と好意的に全体を振り返った齋藤。５月には、これまで国際試合などと重なり出場が叶わなかったリーグ戦を控えている。今年度のキャプテンとして部員を引っ張るだけでなく「自分だけで背負い過ぎずというか。後輩や同期の子の良い味を引き出せるように、自分がどう立ち回っていくのかが大事」と団体で優勝を目指すリーグ戦ならではの意気込みを語った。
また、女子エペのトーナメント戦では、２回戦目に齋藤と宮田咲希（人間科学２・北陸高）が、そして３回戦目では伊藤と土井彩葵（経営１・米沢東高）が戦うなど、専大同士での対決が相次いだ。土井との戦いを15対13で制した伊藤は、続く準々決勝で吉田とぶつかり、またもや同校対決に。
普段から一緒に練習し、「取るポイントも取られるポイントもお互いに分かっている（伊藤）」。二人の戦いは中盤まではほぼ互角となっていたものの、２セット目の後半から徐々に流れが伊藤の方に引き寄せられていき、最終的には15対11で伊藤が勝利し準決勝進出を決めた。
▲激しく攻め合う伊藤（左）と吉田
「めちゃくちゃ嫌で。どうしてここで当たるの、って感じ」と、この２試合を渋い表情で振り返る伊藤。しかし、「後輩には負けたくない」という気持ちが勝利の要因になったと話す。「吉田にはおととしのインカレでボコボコにされていて。だから、本当に勝てるところだけで（点を）取ろうって最初に決めて、変なポイントは相手にあげない意識でやった」と、先輩の意地をのぞかせた。
また、敗れた吉田も「当たりたくなかった」と伊藤と同じ感想を残した。一方で、「早く終わらせたいとか、少し焦ってしまう気持ちがあって。結局簡単な技をしてしまったので、もっと出来ることはあったんじゃないか」と悔しさをにじませた。９月の全日本へ向けては、「しっかりと決めるという気持ちの強さ」を大切にしたいと話す吉田。「量をこなす方が自分はこれだけやったんだと自信を持てるようになると思う。普段の日常生活から試合を意識して生活が出来れば」とリベンジを誓った。
▲試合後の吉田
まだまだ今年度は始まったばかり。まずは５月のリーグ戦に向け、再び練習の日々が始まる。
文＝山口由結（文４）
写真＝竹田一爽（文３）
