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2023.09.21
野球

【野球部】6投手完封リレーで勝ち点ゲット! 2試合連続で立正大封じる

〈令和5年度東都大学野球秋季2部リーグ戦=9月20日 上尾 専大3-0立正大〉


▲先発で4回無失点と好投した常田。今季初の勝ち点を大きく手繰り寄せた。


 完封リレーで専大が快勝。今季初の勝ち点を掴んだ。初回に外山優希(経営4・開星)の適時打で先制。6回に山本健斗(経済4・松商学園)の適時二塁打が、9回に宮崎優斗(経営3・佐賀商)の犠飛がそれぞれ生まれ、要所で追加点を挙げた。投手陣は先発の常田唯斗(文3・飯山)が4回無失点の好投を見せると、以降は5投手の継投で完封。2試合連続で接戦を制し、優勝への望みをつないだ。


 24イニング生まれなかった適時打が、試合開始直後に生まれた。この日1番に座った小柴滉樹(経営3・佼成学園)が「真っ直ぐが来るのはわかっていた」と直球を振り切り、中越えの二塁打を放つ。そして、2死3塁から4番外山が左前に鮮やかに弾き返し、2試合続けて先制。チャンスに強い主砲のバットで、初回からチームを勢いづけた。


▲先頭で二塁打を放った小柴。ここまで打率.400と絶好調をキープしている。

▲先制打を放った外山。自慢の勝負強さでチャンスをものにした。


 常田唯斗はリーグ戦初の先発マウンドとなったが、本領を発揮した。先制点をもらった直後の1回裏にいきなり無死1、2塁のピンチを背負う。しかし、「調子がよかったので、焦らずにストライクを投げるだけ」と、4番古谷選手を3球三振に斬るなど後続を抑え無失点。初回のピンチを難なく切り抜けた。


 以降もカーブやスライダー、シンカー系のボールなど多彩な変化球を散りばめ、相手打線に的を絞らせない。4回に足をつって緊急降板となったが、毎回奪三振を奪うなど1安打1四球4奪三振無失点の好投を見せた。持ち前の力強い直球で押す投球に加え、キレのある変化球で詰まらせる新たな面も見せ、ひと回り成長した姿を見せた。常田は登板後、「カーブでストライクを取れて緩急をつけた投球ができたので、変化球がよかったと思います」と感触のよさを口にした。「本当は5回までの予定だった。今日の感じだとまた(先発登板が)ありそうなので、次は5回まで投げたい」と、「2日目の男」への意欲を見せた。


▲この日の常田は切れ味を増した変化球と自慢の直球のコンビネーションが冴えわたった。


 5回からは肥沼竣(商3・加藤学園)が登板。しかし、先頭の渡辺凌矢選手と続く武藤選手に連打を浴び、犠打で1死2、3塁となったところで齋藤正直監督が交代を決断。須藤綺梨(経営2・延岡学園)に火消しを託した。


 須藤は「最近調子が悪かったが、調子がよくなってきたことを首脳陣にアピールしたかった」と、相手上位打線に直球で真っ向勝負に挑んだ。好打者の飯山志夢選手を直球で完全に詰まらせ三飛に打ち取ると、続く岩本選手も一ゴに抑え、見事に無失点。「昨日から2段モーションに変えた。タメができるようになって、真っ直ぐが走った」と、完璧な救援でリードを守り切った。


▲逆転のピンチを切り抜けた須藤。手元でノビる直球で上位打線を見事に封じた。


 大ピンチの直後に、待望の追加点が生まれた。先頭の小林寛弥主将(経営4・坂井)が四球で出塁すると、盗塁などで2死2塁と得点圏まで進む。すると打席に入った山本健が「体が開いて引っかける打席が多かったので、ボールを長く見て逆方向を意識した」と直球系のボールを叩き、打球は上手くバットに乗り左翼線を鋭く破った。山本健にとっての久々の安打は、貴重な追加点を生む適時二塁打となった。


▲貴重な追加点を生んだ山本健。不調が続く大砲がようやく目覚めた。


 6回1死からは伊東賢生(経済1・千葉黎明)が2/3を無失点。7回は奥村開(経済3・福井商)が9球で三者凡退に抑えた。両投手とも2試合目の登板だったが、テンポよく立正大打線を料理し、後ろへつないだ。


▲4番手の伊東賢生。「今日は自分の投球ができた」と好救援を見せた。

▲5番手の奥村も無失点救援。「今日も緊張した」と話したが、力のある直球で3人で片づけた。


 8回からは西舘昂汰(経済4・筑陽学園)が連投。先頭の飯山選手に安打を浴び岩本選手に死球を与えるなど、いきなり無死1、3塁のピンチを背負う。しかし、3番蔵田選手を空三振。続く代打の齋藤慶喜選手を「速球を狙われていたので、低めに直球を投げて打たせた」と、狙い通りに遊併に打ち取って0点でしのいだ。


▲連投となったエース西舘。8回に大ピンチを招いたが、難なく抑えた。


 専大は9回表に山本健の2本目の二塁打からチャンスを作り、宮﨑優の右犠でダメ押し。最後はエースが2イニングを無失点に抑え勝ち切った。西舘は連日の力投に「(疲れは)ありますあります。ケガしますよそろそろ」と苦笑いを見せたが、勝ち点獲得に安堵の表情を浮かべた。


 次戦は駒大とのリベンジマッチ。西舘は「(開幕戦は)僕の調子が上がり切れていなかった。もうやんなきゃいけないという気持ちがめちゃくちゃ強い」と、逆転での勝ち点奪取に闘志をむき出しにした。


文=野見山拓樹(文4)

写真=山口由結(文3) 高橋尚之(経営4)