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2023.08.17
ラグビー

【ラグビー部】1部へ ~石倉俊二監督独占インタビュー(Web版)~

▲石倉俊二監督


今年度チームを指揮する石倉俊二監督。専大でも選手としてプレーし、クボタスピアーズでは選手、また監督としても活躍した。2021年からアシスタントコーチとして専大に復帰し、昨年は村田亙監督体制の下、1年での1部復帰を目標に戦い、入替戦に進むも大東大に敗れあと一歩届かなかった。「今年の最大の目標でもあり最低限の目標でもある1部復帰は絶対に果たしたい」。前指揮官の思いを受け継ぎ、新たな専大ラグビー部を率いる石倉監督に迫る。


――春季オープン戦を振り返って

2月の中旬から5か月間やってきて、試合に対する準備や意欲的なところは以前と比べて圧倒的に良くなっている。選手たちで試合に向けて話すようになったし、練習を見ていても(意欲的な部分が)見られる。私たちの要求以上の成長があり、選手たちには感謝したい。


――チーム全体で競争力は上がった? 

そうですね。最後のほうの試合で悔しいと思う選手もいたと思うし、活躍している選手を見て、これが足りないあれが足りないと気付いた選手がいた。                                      

▲昨年同様、選手のアップで声を上げる石倉監督

今年も役割は大きく変わらない


――飯塚キャプテンの印象は?

結構厳しく物事を言う選手で、私より危機感を感じてやっている。キャプテンは少し嫌われるぐらいに言うのは仕方がないことだと思う。(春季オープン戦の)最後は怪我で出られなかったが、それまではずっと痛いのを我慢して出ていた。私が怪我に強くなって欲しいと言い続けて守ってくれていたので、そこはありがたかった。キャプテンという自覚をしっかりと持っている選手だと思う。


――飯塚選手からの提案で、今年からミーティングを多くやっているとのこと。飯塚選手がチームにもたらしている影響は?

影響は大きいと思う。ミーティングについても、やろうって言ってチーム全体がついていったので、すごく良いこと。私のコーチングとして全てが自主性とは思っていない。基本的には教えるとこは教えて、やらすとこはやらす。中でも選手たちから「こんなことをやりたい、あんなことをやりたい」と言われたらそれを入れ込んでやるスタイル。全部を任せることはないが、選手たちからそういった声が出てきて、良いチームになってきたなと思う。


――去年と比べて選手から声が出ている感じ?

そうですね。何回か選手から「こういう練習を取り入れてください」と言われたし、飯塚キャプテンからもこういう風にしたいと意見があった。実際ミーティングが終わった後も選手たちだけで話をしている。これがスタンダードになれば、次の世代になった時にもっと良くなると思う。


▲春季オープン戦にて慶應戦勝利後

「勝ったことは良かったが、自分たちでピンチを招いているシーンが多かった。そこは改善しなければいけない」と、

冷静に試合を振り返った


――監督が決まった時の思い

勝てると信じてやっていたので、去年大東大に負けた時はすごく責任を感じた。村田監督も非常に辛い思いで勇退されたが、私自身も申し訳なかったなとチームに対して思った。だから周りから「監督をやってくれ」と言われた時は、嬉しいというよりもやっぱりプレッシャーがあった。これだけ伝統あるチームで、責任としてはまた2部から1部へ上げなければいけない、また強い専修を復活させなければいけない。口では簡単に言えるがやはりすごく大変なことで、歴代の偉大な監督のことを思うと、(私が)そこに居て良いのかなとも思う。ただやるからには選手ファースト、選手が輝けるように私たちはいかにサポートするか。選手たちが「こうしたい、ああしたい」と思うことに道筋を作って、サポートしてあげる。この気持ちは監督であろうがコーチであろうがアシスタントであろうが変わらないと思っている。だからアシスタントコーチから監督になったところで多分何も変わっていない。グラウンドに上がっても笛を持って普通に吹いているし、アップの時も横で座っているわけではない。選手から見たら「変わんねぇじゃん」と感じていると思うが、私はそれで良い。選手と近い距離でやって、彼らの為に頑張っていきたい。


――いろんなインタビューで「熱さ」という単語を良く出しているが

しっかり教えなければいけないところもあるが、やはり何をするにも気持ちが無ければ勝てない。秘めている闘志を出す熱い人たちであって欲しい。でも勝った良い試合は、私たちに何も言われなくても、皆で「こうしよう、ああしよう」と声を出している。そういう風に練習からなって欲しい。


――今のチーム完成度は?

秋になって試合をやってみないと分からないが、今の時点ではそれなりに来ている。ただ8月の夏合宿でぐっと気持ちを上げなければいけない。秋季リーグでは前半の4試合をしっかり勝って、最高な状態で残り3試合に臨むことが大切。そこで優勝して、そういう(理想の)チームになっていればおのずと入替戦もチャンスがあると思っている。ただ相手もそういう気持ちで来るのでそこに負けないチームを作っていきたい。


▲「(秋は)1試合も負けられない。1試合1試合大事に戦っていきたい」


続きは10月に発行される「専Sation」で特集します。そちらも楽しみにお待ちください。


文・写真=北原倖多(文2)