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2023.05.12
野球

【野球部】待望の勝ち点獲得! 今季最多13安打8得点で快勝

〈令和5年度東都大学野球春季2部リーグ戦=5月11日  上尾 専大8-3立正大〉

 

専大がようやく今季初の勝ち点1を獲得した。1勝1敗で迎えた立正大との3回戦は、2回に一挙5点を奪うなど、今季最多13安打8得点で快勝。主砲の外山優希(経営4・開星)が3安打3打点と大当たりしたほか、2番の山本和輝(経営1・静岡)が初めての猛打賞をマークするなど、打線が繋がった。 先発したエースの西舘昂汰(経済4・筑陽学園)は7回1失点無四球と試合を作り、今季2勝目を挙げた。

 

 ▲4回の適時二塁打を放つ外山。この日は3打点と打線をけん引した


これまで眠っていた打線がようやく目を覚まし、毎試合力投を続けるエースを救った。

相手の先発はエース土屋投手。一昨日対戦し、4安打に抑え込まれていた。専大ベンチからは早いカウントから積極的に打ちにいく指示が出ており、その策は序盤から功を奏した。

2回、1死1,3塁から相手の2塁送球間に先制に成功すると、9番加藤大悟(経営1・専大松戸)にリーグ戦初安打が生まれ、チャンスを拡大。2死後、2番山本が適時内野安打、3番西村進之介(経済4・栄徳)が初球を中前に運び、3-0とする。続く主砲の外山が「(バットに)当たればいいな」と外角速球を上手く流して左翼線へ適時二塁打。頼れる4番の一振りで走者2人を迎え入れた。終わってみれば打者9人の猛攻で一挙5得点のビックイニング。土屋投手を2回でノックアウトした。

▲小柴が2塁送球の間に本塁を陥れ先制のホームを踏む


▲初の猛打賞を記録した山本は好調を維持。1年生らしさあふれる全力プレーが目立つ


▲西村にはようやく良い当たりが増えてきた。復調のきっかけとなるか

▲主砲の外山が2,3番の連打をしっかりつないで追加点


そして今日の専大打線はこれで終わらない。3回に1点を追加し、4回に再び外山が適時二塁打を放つと続く山本健斗(経済4・松商学園)にもダメ押しの適時打が飛び出し8ー0。これまでチャンスでのあと一本が出ずに苦しんでいた打線が火を噴き、前半で試合の主導権を支配した。齋藤監督は試合後、「やっぱり真ん中(クリーンアップ)が当たれば勝てますよね」と中軸に座る3人の重要性を強調した。

 ▲4回、追加点を挙げた山本健も状態が良くなってきている


一昨日、延長10回136球を投げ中1日の先発マウンドとなった西館は「疲れはあったが、もうあとがないので気持ちで投げた」と要所を締める投球で7回を無四球で103球・1失点にまとめた。序盤はややコースが甘くなり、捉えられる場面が目立ったが、中盤からは「力感が抜けて腕が走るようになった」と回を重ねるごとに直球、変化球ともにキレが増した。また、2回と6回にそれぞれ連打でピンチを招いたが、ギアを上げて併殺打や三振で最少失点に抑えた。一昨日同様、この日は変化球を中心に組み立てたが、自身はそれが反省だったといい、「変化球が多かったぶん、真っ直ぐをあまり見せられなかった。今日の試合を通して、直球が軸でそこについてくるのが変化球だと勉強になった」と直球で押す自身のスタイルを再認識する機会になった。 

▲2回のピンチをしのぎ雄叫びをあげる西舘。ピンチでギアが上がった際の投球はまさに圧巻

▲気迫ある投球でチームを勝利へ導き、2勝目をマーク


チームの顔である主砲とエースの活躍で初の勝ち点を得た専大。試合後、外山が「昨年までは勝ち点が取れて当たり前になっていた。(今季は負けが続いており)勝ち点の重みをすごく感じる」と言えば、西舘は「勝ち点の取り方がわからなくなって、どうすればいいのか…と思った。今はみんな自分を殺してチームが勝つためにやっている」と胸中を吐露。もがき苦しむチーム全員の想いを代弁した。

主将の小林寛弥(経営4・坂井)も「一昨日負けたあと、監督から一つ一つの出塁、ヒットに魂を持てと話があった。そこからチームがよりまとまって昨日、今日の勝ちにつながった」と勝因を語った。

 

残された試合は翌週の東洋大戦と23日の国士大3戦目。全て勝ちきれれば勝ち点を3に伸ばせる。指揮官は「これから絶対に負けられない。全勝する“覚悟”をもって戦います」と力強いコメントを残した。

 

長い間獲得に苦しんだ勝ち点1はチームが束となって掴み取った証。専大ナインはこの勝利をきっかけに最下位脱出に向けて再スタートを切る。

 

 文=河上明来海(文3)

写真=相川直輝(文4)