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2023.04.16
バスケ

専セNo.27 巻頭特集 佐々木優一監督インタビュー

  昨年のSOARERSは春季トーナメント優勝と好スタートを切り、秋季リーグ戦では準優勝を果たした。一方で最大の目標としていたインカレ優勝には届かなかった。喜びと悔しさを味わった能力者集団を率いる佐々木優一監督にお話を伺った。

 ▲ 試合中、選手に指示を出す佐々木優一監督。


耐えるシーズン、不安を抱えた春季トーナメント

 昨年のシーズン当初は、個々の能力が高い主力の4年生全員がプロの舞台へ。彼らが抜けて耐えるシーズンを迎え、『チーム力でカバーしていこう』と目標を掲げた。「春の段階からしっかり準備をしてきたが、トーナメントの1、2回戦はチームが1つになれなかった」と大差で勝ち進んだものの、ディフェンスでのコミュニケーションや泥臭い頑張りが足りなかった。この状況を打開するために選手たちが主体となってミーティングを開催。「苦しい状況の中でもやるべき事をブレずに耐えていけば、それなりに上位は狙えると思っていた。ミーティングのおかげで大会の途中から立て直すことができ、我慢強く戦った結果、優勝に繋がった」とチームは最高の再出発を切った。「もちろん、上位進出や優勝を目標にしながらやっていたが、春の大会での優勝は想定外の部分もあった」と振り返る。選手たちは、当初掲げたチーム力や我慢をコート上で見事に体現した。

 佐々木監督は専大バスケ部のOB。春トーナメントで初優勝を飾った年は主将としてチームを導いた。18年ぶり2度目の優勝を実現させた昨年は「監督として初めて優勝できてとても嬉しかった」と回想した。

  ▲ 春季トーナメント優勝を果たし、他大学に強さを見せつけた。


王座に座って迎えた秋季リーグ戦

 春の優勝から勢いづいたSOARERS。「春に優勝してから調子を上げてキープし続けるのは本当に難しい」と選手時代の経験を基に、秋季リーグ戦を目前に控えた夏頃にチームの良い状態をあえて壊した。そのチームビルドが功を奏し、6節の東海大戦ではペイントアタックやオフェンスリバウンドで相手に隙を与えなかった。東海大のドライブには終始苦しんだが、61ー59と勝ち切った。その勢いは止まることを知らず開幕11連勝を果たした。専大と同じく勝数11の日大との一戦では序盤から接戦が続いた。一度逆転を許したものの粘りの攻撃で延長戦を迎え、80ー71で1巡目を首位で折り返した。リーグ戦中盤は主力選手の怪我が相次ぎ、1巡目を53点差で大勝した明大に点数を重ねられ、73ー87で敗北。しかしその後は、他大学の修正に苦戦しながらも上位校5校に5連勝を決めた。「春に優勝した時と同じように耐え抜いて我慢し続けた。5連勝で結果的に準優勝になったのは本当に4年生中心に選手全員がチーム力で戦ってくれた結果だと思う」と感謝を述べた。

▲ 秋季リーグ戦を準優勝で終えたSOARERS。


決勝の舞台まで…

 シード権を獲得した専大のインカレ初戦の相手は秋季リーグで1勝1敗の明大。「リーグ戦で負けた相手だったので入り方は本当に難しかった。明治は勝ち上がってきて試合にある程度慣れた状態での対戦で、入り方に失敗しないように」と初戦を迎えた。インサイドを起点に試合を有利に進めた専大は74ー57で勝利した。「選手たちは気を引き締めた状態でやってくれた。クロスゲームな部分はあったが、最後しっかり勝ち切れたところはよかった」と振り返った。

 初戦を白星で迎えた専大の2試合目は日大戦。日大には春季トーナメントの準決勝や秋季リーグ戦を含めて3連勝し、今回が4度目の対戦だった。関東上位校同士の一戦は最後まで激しい攻防が続いた。専大は2Q以降に日大にリードを広げられるものの、4Qは必死に追いつき逆転に成功。しかし日大に3ポイントシュートで再度逆転され、一歩及ばずに58ー60とベスト8で敗退した。「力の差がないチームに4連勝っていうのはなかなか難しく、最後まで分からないゲームではあった。最後勝ち切れなかったところに関しては、選手はやるべき事をやってくれたが、私自身のゲームの運び方などもう少しできるところがあった」とゲームの采配を課題に挙げた。また、「本当に決勝の舞台に連れていきたかった。申し訳なかった」と選手たちに思いの内を伝えた。

 ▲ インカレ日大戦で勝利を掴めず、倒れ込む選手たち。


     新生SOARERS、インカレ優勝へ

今年のバスケ部は経験豊富な選手が多く、昨年の優勝経験は大きな糧となっている。「どうすべきかは2〜4年生がよく分かっている。チームは継続しながら個を磨いていくことを掲げて今シーズンスタートした」と前向きに発進した。チームとしての目標は昨冬果たせなかったインカレ優勝。「春に優勝できたのは嬉しかったが、インカレで優勝したかった気持ちが全員にある。他の大会でももちろん上位を狙うが、最終的にはインカレで優勝したい。インカレ優勝に向けての春季トーナメント、秋季リーグ戦と意識していく」とより一層気合が入った。



4月8日に発行された『専Sation No.27』の巻頭特集では以下の選手のインタビュー記事を掲載中。

赤嶺有奎(文4・豊見城)

クベマ ジョセフ スティーブ(経営4・福岡第一)

浅野ケニー(経済3・洛南)

市場脩斗(文3・市立船橋)

上村大佐(商3・能代工業)

キャンパス内に配置しています。ぜひご覧ください!



文章=髙野葵葉(文2)