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2018.09.12
野球

【野球部】見事な大逆転劇で勝利を収め勝ち点を獲得

 9月12日大和スタジアムにて東都大学野球2部秋季リーグ対拓殖大学戦(第2戦)が行われた。前日行われた第1戦を勝利し、この第2戦に勝てば勝ち点を獲得できるという大事な試合。試合は両チーム一歩も譲らない試合展開となり、劇的な結末を迎える。






9月12日 対拓殖大戦 第2戦


専大|000320141|11

拓大|303001020|9



<スタメン>

1 (左)白倉僚(経済2・文星芸大附高)

2 (遊)大庭樹也(経済2・明豊高)

3 (一)池間誉人(商3・糸満高)

4 (右)火ノ浦明正(経済3・れいめい高)

5 (二)福永裕基(文4・天理高)

6 (指)平湯蒼藍(経済3・長崎海星高)

7 (中)金沢龍介(経済2・秋田高)

8 (捕)大橋将(経営4・天理高)

9 (三)大畑潤平(商2・大社高)

P前田敬太(商3・中部商業高)―吉川大翔(経済1・坂井高)―武田龍成(経営3・大曲工高)―角谷幸輝(商3・専大松戸高) 




 試合は昨日同様初回に早速動く。専大のマウンドには昨日に続き前田が上がる。昨日の試合では3回を投げ4失点と悔しい内容での降板だった為、この試合にかける思いは人一倍強かったはずだ。1,2番をあっさりと打ち取るも3番打者にヒットを打たれ、4番打者は打ち取った思ったあたりが不運にもライト前に落ち、繋がれる。どうしても先取点を許したくない状況で迎えた5番打者の打球は左中間へ飛び、センター金沢のグローブに一度はいるものの出てしまいタイムリースリーベースとなり先制点を許す。続く6番打者の初球の投球がショートバウンドし相手ランナーの好走塁により更に1点を許し初回に3点を失う。もう負けることができない拓殖大の勢いが感じられる初回の攻撃となった。反撃をしたい打撃陣だったが良い打球も野手の正面を突き、相手にファインプレーが出るなどなかなか得点を挙げることができない。3回の裏には本塁打と2点タイムリーヒットにより更に3点を失い3回までに6点差をつけられてしまう展開となり、流れは完全に拓大へ傾く。

しかしそんな悪い流れを主将福永の一打が変える。6点差で迎えた4回表、先頭の4番火ノ浦がレフト前ヒットで出塁すると、続く打席に立つのは主将の福永。「打ったのはインコースのストレート。詰まっていたのでなんとかフェンスを越えてくれと思った」という打球は見事にレフトのフェンスを越え2ランホームランとなる。このホームランが今までの流れを一変させる。

▲反撃となる本塁打を放つ福永


本塁打後、2死となり打順は8番大橋。初球ボールの後、3球ファールを打ち迎えた5球目を見事に捉えレフトスタンドにホームランを放ち3点差に迫る。大橋は「打ったのは真っ直ぐ。後ろに繋ぐということを常に意識しておりホームランというベストな形がここで出て良かった」と語った。

▲福永に続き本塁打を放つ大橋


流れに乗る専大は続く5回、2本のヒットと四球で1死満塁のチャンスを作り、5番福永の打席の4球目にワイルドピッチで1点を追加、続く2,3塁のチャンスでしっかりとセンターに犠牲フライを放ち、ついに1点差までに追い上げる。このまま一気に逆転と行きたいところだが続くバッター秦は三振に倒れ逆転とまではいかない。6回に拓殖大に1点を追加され迎えた7回、先頭の山田がライト前ヒットで出塁。続く2番大庭が見事バスターを決め無死1,3塁のチャンスを作り3番池間がレフトに犠牲フライを放ち1点を返し再び1点差に迫るが、後続が倒れ得点することができずなかなか追いつくことができない。続く裏の攻撃を5回から登板している武田が見事3者凡退に抑え良い流れを作る。

▲粘りの投球をみせ勝ち投手となった武田


そして迎えた8回、先頭の金沢がヒットで出塁、バントでランナーを送ると2つの四死球で1死満塁のチャンスを作る。前打席で見事バスターを決めた2番大庭が打席に立つ。2ストライク2ボールで迎えた5球目をライトに2点タイムリーヒットを放ちついに最大6点あった点差を逆転する。続く池間は死球で再び満塁となり、4番の火ノ浦の打席時に相手投手のワイルドピッチによりさらに1点を追加。その後、福永の本日4打点目となる犠牲フライを放ち2点のリードで8回裏へ。


▲逆転打を放つなど大活躍をみせた大庭


▲最大6点あった点差をひっくり返し盛り上がるベンチ


5回から登板し好投を続ける武田がこの回も続投。2人の打者を簡単に打ち取るも1番打者に四球を与え続く2番打者にライトに2点本塁打を浴びる。ここで専大は投手を前日好リリーフした角谷を投入。3番打者をライトフライで打ち取り見事流れを断ち切る。最終回リードを1点でも広げたい専大は7番の金沢からの攻撃。1ストライクからの2球目をレフトに放つ。レフト前ヒットだと思った打球に対し金沢は2塁へ向かい気迫のヘッドスライディングをみせ見事二塁打にする。その後ヒットと四球で満塁とし1番山田がセンターに犠牲フライを放ちダメ押し点を挙げ2点リードし9回の裏へ。

▲気迫のヘッドスライディングをみせる金沢


最終回のマウンドには8回途中から登板した角谷がそのまま続投。プレッシャーのかかるマウンドながらしっかりと拓大打線を3人で抑え、見事大逆転勝利を収め、勝ち点を獲得した。


▲2試合ともに好リリーフをみせた角谷

今カードでは2試合で21得点を挙げ、勝負強い打撃が光りしっかりと調子を上げてきた打撃陣に加え、投手陣も多くの投手が登板し各投手が自分の持ち味を見せる投球を披露した。中でも角谷はこの2試合で7回3分の1を投げ失点0とチームを救う投球を披露した。この大逆転勝利の勢いのまま今後の戦いも専大らしい野球を見せ、目標である2部優勝、そして1部昇格へと突っ走って行って欲しい。



▽コメント

齋藤正直監督

「この2連戦勝てたのは今後戦っていく上で非常に大きなの。角谷は2戦とも好投してくれたし、言うことはない。前田が上手く調子乗り切れてないので今後の登板に期待したい。打者では大庭がキーマンだった。バントに盗塁、エンドランをこなしてくれて、逆転のタイムリーも打っている。彼の活躍がチームの勝ちに結びつく試合が増えていくと思う。」


福永裕基主将

(今日の試合について)「先に点を取られ苦しい展開だったが1点ずつ返していこうと思っていた。なかなか同点までとはいけない中、大庭が良く同点打を打ってくれた。(大橋選手とのアベックホームランについて)中学校から今までずっと一緒に野球をやっているがアベックホームランというのは初めてだと思う。嬉しかった。(次のカードに向けて)連敗スタートで始まり、連勝できた。次の国士舘大戦でもしっかりと準備をしてこの波に乗っていきたい」


大庭樹也

「後ろに良いバッターが並んでいたので緊張感は全くなかった。繋ぐ気持ちを常に持って打席に臨んだのでタイムリーやエンドラン成功は、その気持ちが形に出たのかなと思っている。盗塁は常に得点圏を作ることをチームで意識していたので隙があれば、いつでも走る準備はできていた。1戦1戦先輩と野球ができる時間を大切に試合に臨み、勝利していきたいです。」

(文=久保信裕・文3、写真=冨樫幸恵・文4、久保)