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2018.09.03
サッカー

【サッカー部】圧巻4発で桃山大を一蹴し8強入り!小林が自慢の左足で全得点をお膳立て!

2018年度 第42回 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント

2回戦 vs桃山学院大学体育会サッカー部(関西地区第3代表)

9月3日(月) 15:30 Kickoff

@ヤンマースタジアム長居(大阪府大阪市)

専大 4-2 桃山大


▲それぞれ2ゴールをマークした中山(左)と鹿沼


 2回戦の舞台はヤンマースタジアム長居。2002年に開催された日韓W杯の会場としても使用され、約5万人を収容できるなど、国内屈指の規模を誇るスタジアムだ。迎え撃つ相手は関西予選を3位で通過した桃山大。開催地が地元大阪なだけあって、スタンドには多くの人が応援に駆けつけた。そんなアウェイの雰囲気のなか、ベスト8入りをかけた戦いに挑む。


以下、スターティングメンバー(4-3-3)

GK 1 塚田匡壮(商2・都文京高)

DF 8 河上将平(人間科3・東海大付属静岡翔洋高)

DF 3 西村慧祐(法3・習志野高)

DF 4 大西拓真(商4・都砂川高)

DF 6 小林岩魚(法4・甲府第一高)

MF 15 鹿沼直生(経済3・静岡学園高)

MF 7 葛谷将平(経済4・大津高)

MF 14 岡本勇輝(経済3・高津高)

FW 11 中山克広(経済4・麻布大附属高)

FW 17 遠藤翔太(経営2・広島皆実高)

FW 19 中杉雄貴(経営3・追浜高)


 1回戦は体調不良の影響でベンチスタートだったDF小林がこの日はスタメンに名を連ね、現状のベストメンバーと言える布陣に。15分、早速その小林が魅せた。左サイドをオーバーラップすると、グラウンダーの速いクロスをゴール前へ。フリーで待ち構えていたFW中山が右足を振り抜き、冷静にゴールネットを揺らした。このゴールで勢いに乗った専大はその4分後にも桃山大ゴールを陥れることに成功する。右のCKから小林が上げたボールは一度相手に跳ね返されるが、そのクリアボールが再び小林の元へ。このボールをもう一度ゴール前に放り込むと、飛び込んだのはMF鹿沼。スライディング気味のシュートでゴール右隅に押し込んだ。専大の勢いはまだ止まらない。33分、小林が右のCKをファーサイドに送ると、DF大西がこれを折り返し、最後は鹿沼が頭で流し込んだ。このゴールで大量3点のリードを持って、前半を折り返す。


▲チームの2点目を挙げ、笑顔で仲間の元へと駆け寄る鹿沼


 後半は一転して膠着したゲーム展開になるが、次の1点を手にしたのは専大だった。85分、小林のクロスから途中出場のMF小川匠(法3・西武台高)が放ったシュートは一度はGKに阻まれるも、そのこぼれ球を中山が押し込み4-0。勝利を確実なものとした。しかし、まだ試合は終わらなかった。89分にDF河上がペナルティエリア内でファウルを犯し、PKを献上。そのPKをきっちり沈められ、1点を返される。そのわずか1分後には自陣左サイドから崩され、立て続けに失点を喫してしまう。試合は4-2で勝利を収めたものの、“試合の終わらせ方”に多少の課題を残す形となった。


 とはいえ、本来の攻撃力を存分に発揮できたのは明るい話題だ。得点源である中山が2ゴールを挙げ、しっかりと結果を残したことに加え、守備的な役割をメインとする鹿沼がここまで2試合3ゴールと大暴れ。嬉しいサプライズを供給してくれている。そして、極めつけはなんといっても小林だ。伝家の宝刀・左足から繰り出される高精度キックで全4ゴールに絡む活躍ぶりには、取材に足を運んだ記者たちも唸るほどだった。


▲左サイドを駆け上がる小林。このオーバーラップが先制点につながった


以下、試合後インタビュー

源平貴久監督

試合を振り返って―

「結果だけを見たら、4点取って勝てたのでよかった。ただ、内容は結果と反比例していた」

全得点に絡んだ小林について―

「彼の特徴であるキックの精度が生きた。サイドから起点になっていたので、非常によくやってくれた」

中山の調子も良いように見えるが―

「疲労が少し心配だが、今大会はエースとしてよく頑張ってくれている」

2試合3ゴールの鹿沼について―

「どの選手よりも動けるし、ゴール前まで入っていける運動量がある。あまり上手な選手ではないが、サッカーセンスがあるので、そういったところがゴールという結果にも結びついたのかな、と。特に前に行くように指示はしていないが、セットプレーで『自分がやってやろう』という気持ちがあるのだと思う」

後半途中から起用したルーキーのFW吉田和拓(経済1・都新宿山吹高)について―

「彼は前線で身体を張れる選手。可能性は感じさせてくれた」

試合終了間際に立て続けに2失点してしまったが―

「PKの場面は4-0でリードしている状況だったので、『1点くらいくれてやれ』という気持ちでよかった。結果、ファウルでイエローカードをもらってしまったので、河上のあのプレーは必要なかった」

準々決勝に向けて―

「おそらく法大が勝ち上がってくると思うので、今のメンバーだと何とか守ってワンチャンスを狙わないといけない。そういう覚悟を持って、勝ちを拾いにいきたい」


▲この日が大学デビュー戦となった吉田


小林岩魚

試合を振り返って―

「前半の早いうちに点を取ることができて、楽に試合を運べるはずだったが、後半は自分たちの思うようなサッカーができなくて、相手に支配される時間が続いてしまった」

全得点に絡む活躍を見せたが―

「昨日の練習の時からキックの調子は良かったので、チームを楽にできればと思っていた。前半から積極的にいくように心掛けていたので、それが上手くいった」

1回戦は体調不良の影響でベンチスタートだったが、コンディションは―

「あまり良い状態ではなかったが、起用されたからにはその期待に応えるつもりでプレーした。最後に動きの質が落ちてしまったので、そこには納得していない」

チームの状態は―

「総理大臣杯が始まる前の練習試合であまり良い試合ができなかったので、チームとして一度危機感を持ってから大会に望むことができた。それがベスト8進出という結果にもつながったと思う」

準々決勝に向けて―

「ひとつでも多く勝って、試合をすることで自分たちの成長にもつながると思うので、強い気持ちを持って、もっと内容を突き詰めて戦いたい」


中山克広

試合を振り返って―

「リーグ戦でもアミノバイタルカップでもなかなかゴールを決められず、悔しい思いをしたので、今日の2ゴールは個人としてもチームとしても勢いに乗ることのできる結果になったと思う」

自身の得点を振り返って―

「1点目は、トラップした瞬間に思い切り振り抜いたらそのまま決めることができた。2点目は、いいところにボールがこぼれてきた。周りの選手が止まっているような感覚だった」

ファウルを受けるシーンが多く見受けられたが―

「全く問題ない。むしろ、自分のサイドからドリブルで突破できていたので、そこはよかったと思う」

準々決勝に向けて―

「ウチは点を取った後に急に流れが悪くなることが多いので、常に攻撃の意識を持って、積極的にゴールに絡むようなプレーをしたい」


▲中山は抜群のスピードを駆使し、右サイドを完全に制圧した


鹿沼直生

試合を振り返って―

「前半の立ち上がりの時間帯は流れが悪かったが、そんななかでカウンターから克くん(中山)が決めてくれたので、そこからテンポよく2点目、3点目を取ることができた。内容は良くなかったが、前半のうちに3点リードできて焦らずに戦えた」

自身の得点を振り返って―

「どちらもセットプレーからの流れで『きたらいいな』というところにボールがきた。狙ってはいたが、たまたまというところ」

守備的な役割が多いポジションだが、2試合連続でゴールを挙げられた要因は―

「リーグ戦でもチャンスがあれば狙ってはいた。ラッキーではあるが、意識し続けてきた結果だと思う」

本職の守備でも活躍が目立ったが、意識していたことは―

「相手のFWが少し降りてきて、フリーでボールを持たせてしまうことが多かったので、自分のところにきたら強くいこうと意識していた。全体的に上手くいったかといったら、そうではなかったので、改善していかないといけない」

チームの状態は―

「2連勝して雰囲気は良くなってきている。2試合とも内容は良くないが、トーナメントは何よりも結果が大切なので、勝つことでチームの自信にもつながっている」

準々決勝に向けて―

「次の相手が法大になるか中京大になるかはわからないが、ベスト4に進めるように次の試合のことだけを考えて、全力で勝ちにいきたい」


(藤森崚祐・文3)