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2017.10.26
野球

【野球部】髙橋礼 福岡ソフトバンクから2位指名でプロ入り!!

10月26日 2017年プロ野球ドラフト会議 

 “専大のサブマリン投手”から“福岡のサブマリン投手”へ― 10月26日、夢見る選手たちの進路が決まるプロ野球ドラフト会議が行われ、専大の髙橋礼(商4・専大松戸高)は福岡ソフトバンクホークスから2位指名を受けた。今年は生田キャンパス9号館のアトリウム内で会見が行われ、インターネット中継で髙橋の名が呼ばれると野球部員や関係者、ギャラリーから大きな歓声がわき、会場は拍手に包まれた。また、昨年のドラフトでは森山恵佑さん(平29度卒・現北海道日本ハムファイターズ)が指名されており、これで専大から2年連続でプロ野球選手が誕生することとなった。

▲福岡ソフトバンクから2位で指名された髙橋

▲指名後は齋藤正直監督(右)、佐々木重人学長(左)と喜びを分かち合った

▲指名を受け、安堵した表情を浮かべる髙橋


 念願だったプロ野球への扉を開いた。自分の名前が呼ばれた瞬間、その表情から笑みがこぼれた。指名後の記者会見、インタビューでは4年間お世話になった齋藤監督をはじめ、支えてくれた人への感謝を口にした。

 

 決して順風満帆な大学野球人生ではなかった。1年次の秋からリーグ戦に登板し、2年次春にはリーグ優勝を経験。大学日本代表入りを果たしその名前を全国に広め。さらなる活躍が期待された。しかし、3年次は春秋合わせてわずか2勝に終わるシーズンに。アンダースローという投球フォームの特性上、ランナーに走られることも多く、それを気にするあまりに本来の武器であるストレートの球威や制球力を落としてしまった。

 しかし、一般的なピッチャーとは異なるフォームは修正も難しく、その課題を克服するのは簡単ではなかった。最高学年として迎えた4年の春も結果は伴わず、2季連続の未勝利。防御率も過去最低を記録しチームも2部に降格してしまった。先発した試合では序盤は完璧な投球をするも、四球や1つのヒットをきっかけに大崩れしてしまうこともあった。

齋藤監督から「このままじゃ終われない。汚名を晴らすには厳しい練習しかないぞ」とハッパをかけられ再起にかけた夏。髙橋は投球フォームの改造に取り組んだ。毎日のようにブルペン入りし、齋藤監督と藤田康夫コーチが1球1球付きっきりになってアドバイスを送り、新しいフォームを固めていった。

新フォームはこれまでの投球フォームより、腕を振ってボールを投げる前の左足の踏み出しがゆっくりとなり、投球までのタイミングにタメができた。今までのフォームよりタイミングが取りづらくなり、秋は相手打者が振り遅れることも目立った。新フォームに改造することで本来の武器である直球の威力も取り戻した髙橋は、秋は2連続完投勝ちを含むリーグ戦5勝を記録。中でも10月10日の対青学戦では髙橋の持ち味である緩急を巧みに操って10個の三振を奪い、復活を予感させるマウンドだった。

▲秋は5勝をあげ、かつての投球を取り戻しつつある髙橋


 日頃から尊敬する投手に同じアンダースローの牧田和久投手(埼玉西武ライオンズ)をあげている髙橋。会見では「牧田さんのように先発や中継ぎでフル回転できる投手になりたい」と語った。今年の春、WBCで牧田投手が高めのボールを使って空振りを奪う姿を映像で見ていたという髙橋は、「代表の試合で大事な場面を任される投手になりたい」と将来に向けて大きな目標を立てた。

 今ではプロ野球でもすっかり希少となったサブマリンの投手。髙橋がプロの舞台で活躍し、並み居る強打者たちから空振りを奪う姿を専大野球部ファンは心待ちにしている。

▲4年生に肩車され、笑顔を見せる



▲ホークスの帽子を被って撮影に応じる髙橋


以下、髙橋のインタビュー全容

―ホークスというチームにどんな印象を持っていますか

ホークスさんは凄く競争が激しいですし、どんどんどんどん若手が出てきている環境なので、自分もその競争に負けないように強い闘争心をもってやっていきたいと思います。

―プロではどんな活躍をしたいですか

アンダースローということで浮き上がる高めのボールで空振りを取りたいなと思います。牧田投手のように、先発、中継ぎ、抑えなどフルで活躍されているので自分もそういう風なフル回転できるようなタフなピッチャーになっていきたいです。

―かつての先輩、日本ハムの森山選手と対決する可能性が出てきました

森山さんはホームランを量産するような良いバッターで、大学の練習でも何度か打たれた経験があるので、もし対戦する機会があれば、三振を取りたいなと思います。

―ご自身の夢を教えてください

1年目から登板できればいいですが、時間がかかってでもいつかは日本代表で抑えを任せられたり、そういう重要な場面で投げられるピッチャーになっていきたいです。

―ご自身の強みを教えてください

パ・リーグはスイングが大きくよく振ってくるバッターが多いので自分みたいな変則的な投手は合っているのかなと思っています。上手いことかわして、緩急を上手く使い、カーブやシンカーでカウントを整えて浮き上がる高めのストレートで空振り三振を奪いたいですね。

―プロ入りして対戦してみたい打者はいますか

東北楽天イーグルスの茂木栄五郎選手ですね。2年のとき、ユニバーシアード選手権の時にお世話にもなったし、試合でも打たれているので次に対戦するときは打ち取りたいです。勝つ自信はあります。

―当時、大学日本代表入りしてそのままプロに行ったほかの投手たちに仲間入りができた今の心境は

プロ入りできてすごいホッとしてますし、あのとき日本代表に入った選手は今実際活躍している選手もたくさんいるので、入っただけでまずはひと段落ですけど、そこからもっと高いレベルで野球をやっていく上でしっかり結果も出していきたいと思います。

―大学4年間で1番の思い出はなんですか

……今ですね(笑)

―4年間お世話になった齋藤監督への思いを聞かせてください

本当に自分が入った時から、アンダースローで色々悩んでいることはあったんですけど、ずっと監督は調子が悪い時でも声をかけてくれました。ブルペンでも自分が投げていたら、すぐに色々なアドバイスを送ってくれて、引き出しが色々できたので、そういうところは本当に感謝しています。最後の夏も毎日ブルペンに付きっきりで練習を見てくれましたし、本当に3年から4年の春までの絶不調を監督と藤田コーチが変えてくれたというか、監督と藤田コーチが手とり足とり教えてくれたので、ここまで自分は来れたと思っています。

―4年生のみなさんに一言お願いします

今の4年生は2年の時くらいから出場機会を失ってしまっていて、自分か和田(裕生、経済4・福岡大大濠高)が出るしかないという状況でしたけど、その中でもやっぱり腐らずに応援をずっとしてくれましたし、今日も明るく自分に接してくれたので、本当に感謝しています。

―後輩に向けてエールをお願いします

自分は2年で大学野球の中でも一気にトップクラスのレベルに入れたのですが、3年と4年で1番下の方までいってしまいました。でもそこでしっかり夏に努力をした結果、今こういうふうにプロ野球選手になれたと思っています。努力は、必ず結果に結びつくものだというのをしっかり伝えたいです。



髙橋礼(たかはし・れい)

1995年11月2日生まれ。千葉県松戸市出身。身長188cm、体重84kg。右投げ右打ちの投手。甲子園出場経験はなし。

サブマリン投法とも呼ばれるアンダースローから放たれる直球は最速141kmを記録。専大では1年次の秋から登板の機会を得て当時の2部リーグで5試合に登板。リーグトップとなる防御率1.10の好成績でチームの2部優勝・1部昇格に大きく貢献した。

2年次にはチームのクローザーとして26年ぶり32回目のリーグ優勝を経験し、自身も胴上げ投手になる。同じ年、大学日本代表「侍ジャパン」に2年生投手からは唯一の選出。NPBとの壮行試合では1回を投げて無失点に抑え、プロ野球選手から三振も奪った。ユニバーシアードでも中継ぎとして登板し日本の金メダルに貢献。3年次から4年次までは思うような活躍ができず、チームも2部降格を経験するもこの夏フォーム改造に着手。よりタイミングが取りにくい投球フォームと緩急を使ったピッチングで今秋はリーグ最多の5勝をあげた。


(飛田翼・文3、写真=大河原、冨樫、髙橋)