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2017.05.15
テニス

【女子テニス部】春関女子シングルス4名、ダブルス2組インカレへ!!

 平成29年度関東学生テニストーナメント大会(春関)が5月1日から7日にかけて有明テニスの森公園にて行われた。女子シングルス4名、ダブルス2組のインカレ予選・本戦が決まった今大会の2日目以降の試合を結果とともに振り返る。


 単複ともに本直の鈴木葵(経済3・秀明八千代高)の1回戦は得意なフォアで危なげなくファーストセットをブレークするも、セカンドセットでは「攻め急いでしまった」と語るように自らのミスが続いてしまう。それでも落ち着きを取り戻した鈴木は、相手の苦手なバックハンドにボールを集め、短くなった球を得意なフォアハンドでオープンコートに仕留める形でポイントを勝ち切った。2回戦は「対戦相手が高校の後輩でやりにくさもあった」と語った鈴木。フォアハンドに回り込んで積極的に攻めていくもインカレ本戦出場の切符を掴めなかった。

 ▲「チャレンジャーの気持ち」で挑んだ鈴木


 1回戦、ファーストセットを相手に簡単にブレークを許してしまった林夏鈴(経営2・湘南工科大附高)。「迷わずにやっていこう」と気持ちを切り替えてからはパワフルなフォアハンドでポイントを奪いセカンドセットをブレークする。良い流れのままファイナルセットを迎え、後半相手に追いつかれるものの粘り強いプレーでインカレ予選出場を勝ち取とった。

▲単複インカレ予選出場を決めた林

 

 両手ダブルハンドが特徴な金澤あすみ(文2・鹿島学園高)の1回戦は僅差でファーストセットを落としてしまう苦しい展開となる。しかし、「自分からもっと攻めよう」と気持ちを切り替えた金澤は相手のセカンドサーブ時にリターンから積極的に攻めていきセカンドセットをブレークする。長いラリーの中で短くなったボールをすかさず中に入って打っていき次々とポイント奪うと、接戦を制しインカレ予選出場を決めた。2回戦の相手は今大会シングルスベスト4の村瀬早香(慶大)。チャンスを生かせず相手の決定力の高さを見せつけられた。

 ▲長いラリーを制した金澤

 

 ルーキーである坂本はな(文1・堀越高)の1回戦はミスが少ない相手に自分のプレーをさせてもらえず接戦となる。「単調なラリーにしないように意識した」と語った坂本は、時折アングルショットや、緩急のあるボールを混ぜ相手のリズムを崩していき3時間以上に及ぶ試合を制した。翌日2回戦の相手は今大会女子ダブルス優勝の清水映里(早大)。相手の速いボールに食らいつくも、それ以上の速さで返ってくるボールに対してボールが浅くなってしまう坂本。初出場の春関は2回戦で姿を消した。

▲1年生ながらインカレ予選出場を決めた坂本


 スライスやドロップショットを織り交ぜたプレーに苦しんだ高橋楓(法3・大成高)は思うように自分のプレーをさせてもらえない。要所での自分のミスが続き、流れを掴むことができずインカレ予選出場を逃した。

▲巻き返しを図る高橋


 

 宮内梨奈(商3・秀明八千代高)・鈴木ペアは、シード出場の力を見せつけ2回戦を快勝する。翌日行われた3回戦の相手は第2シードの並木友花・牛島里咲(筑波大)ペア。左利きの鈴木の鋭いサーブがチャンスを生み宮内がしっかりボレーで決めていく。セカンドセットでは前衛のサイドを抜いたり、積極的なポーチでポイントを奪うも3回戦敗退となった。

▲2回戦ボレーで流れを自分のものとした宮内

▲3回戦安定感のあるラリーをみせた鈴木

 

 シングルスが終了し、ナイターでの試合となった長島理子(商4・山陽女子高)・林ペア。両者ともに要所でのボレーが光り一気に流れを掴んだ長島・林ペアは、実力を見せつけインカレ予選出場を決めた。

▲春関で初めて組んだ長島(左)と林


 ナイターでの試合となるも決着せず、続きは翌日に持ち越しとなった杉浦佳代(経済4・大成高)・金澤ペア。金澤がラリーで展開し、杉浦がボレーでポイントを奪うもブレークできず惜しくも敗退となった。

▲「自分のプレーをしたい」と語った金澤

▲相手に打たれたボレーを丁寧に返す杉浦


≪結果≫

▷女子シングルス

1回戦

○鈴木 6-2、7-6(4)  安部亜有紗(山学大)

○林 3-6、6-4、6-4 羽澤未宥(駒大)

○金澤 4-6、6-3、6-4 林和香那(日大)

○坂本 7-5、6-3 山本久美子(東英大)

●高橋 1-6、1-6 森川菜花(早大)

2回戦

●鈴木 2-6、0-6 岩井真優(筑波大)

●林 2-6、1-6 古川真実(駒大)

●金澤 0-6、0-6 村瀬早香(慶大)

●坂本 3-6、2-6 清水映里(早大)

▷シングルス・コンソレーション

●高橋 4-8 福井景子(山学大) 

▷女子ダブルス

1回戦

○長島・林 6-1、6-4 竹内あやか・小松茉利奈(法大)

●杉浦・金澤 3-6、5-7 中沢夏帆・朝倉菜月(亜大)

2回戦

○宮内・鈴木 6-3、6-3 今村南・倉持美穂(早大)

●長島・林 0-6、1-6 剱持梓・森川菜花(早大)

3回戦

●宮内・鈴木 2-6、4-6 並木友花・牛島里咲(筑波大)

▷ダブルス・コンソレーション

●杉浦・金澤 5-8 林彩子・下地奈奈(法大)

≪選手コメント≫

~女子シングルス~

鈴木葵 インカレ予選出場決定

「(1回戦の)ファーストセットは相手が緊張していたので自分のペースでできたがセカンドセットは勝利を意識してしまい展開が早くなってしまった。タイブレークの時に一度冷静になって焦らずにじっくりとラリーをしようと気付けたことが良かった。春関を振り返ると、大会前に体調を崩してしまった上に自分の悪いところが修正できていない不安のまま迎えた大会だった。そんな中で自分がやれることをやろうと気持ちで戦った大会だった。」

林夏鈴選手 インカレ予選出場決定

「(1回戦の)ファーストセットは緊張からかいつもよりラケットが振れず自分のテニスができなった。しかしセカンドセットからは迷わずにやっていこうと気持ちを切り替えられ自分のテニスができた。セカンドとファイナルセットは自分がリードしていたところから相手に追いつかれてしまう展開となってしまったが気持ちを切らさず最後まで戦えたのが勝因だと思う。目標としていたインカレ予選に出場できるのは良かったが、上位の選手と比べてストローク力が自分には足りないと感じた。もっとラリーの質をあげられるようにインカレ予選までに課題を克服して本戦に出場できるように頑張りたい。」

金澤あすみ選手 インカレ予選出場決定

「予選から試合をするにつれて調子は上がってきていた。2回戦の相手は格上の相手だったから自分ができることは最初からしっかりやっていこうと思っていたが、ラリーはできてもポイントやゲームを取らせてもらえなかった。相手選手の決定力の高さ、自分の最後の詰めの甘さが課題だと思った。インカレ予選までに春関でみつかった課題をしっかり克服していきたい。」

坂本はな選手 インカレ予選出場決定

「(2回戦では)相手の打ったボールに対して、体勢が崩れてしまうことが多かった。また、相手選手のほうが攻める展開が1球早く自分が先に苦しめられ相手のペースになってしまった。インカレ予選では自分が先に展開を作れるように攻める展開を早くしていくためにも今よりもっとフィジカルを強化してプレーの質を向上させることと、サーブからの展開を増やして上の選手たちと戦えるように頑張りたい。」

高橋楓選手

「春関にむけて調子があがってきていて試合前も音楽を聴きながらリラックスした状態で試合に入ることができた。自分は予選から勝ってきた身で、相手は本戦からの選手だから挑戦者の気持ちで思いっきりやろうと思っていた。しかしその気持ちが逆に空回りしてしまった。自分のプレースタイルは不意をついたドロップショットなどを交えたプレーであるが、今回は相手選手のスライスからのドロップショットなど様々な攻撃に自分のプレーをさせてもらえなかった。夏関では単複本戦に出場して春関よりも上の成績を出せるように頑張りたい。」

~女子ダブルス~

宮内・鈴木ペア インカレ本戦出場決定

宮内梨奈(商3・秀明八千代高)選手

「(3回戦の)ファーストセットは相手に押されてしまい自分たちから仕掛けることができなかったが、セカンドセットは自分たちから攻めてポイントを取ることができたと思う。今回の反省を次に生かして、インカレでは自分たちから攻めていくプレーをしていきたい。」

鈴木葵選手

「自分たちはファーストセットで元気がなく勢いに乗り切れないところがある。技術的な面で変えていかなきゃいけないところもいっぱいあるが、その前にメンタル的なところはすぐにでも変えられるからもっと試合を意識して練習して改善していきたい。インカレでは1ポイント目から声をだしてセカンドセットのような思いっきりの良いプレーをしていきたい。」

長島・林ペア インカレ予選出場決定

長島理子選手

「春関の目標は単複インカレ本戦出場だったが4年生最後でシングルスを負けてしまい本当に悔しかった。しかし、ダブルスでインカレ予選に出場できたことは次に繋がり嬉しかった。課題としては、夏鈴とダブルスを組んだのは初めてでまだまだ経験が足りないところ。インカレ予選までにもっと経験を増やしていきたい。インカレでは本戦に出場することが目標であるが、自分の中での一番の目標は、初めて2部に落ちてしまったリーグを自分の代でしっかり1部にあげて後輩たちにバドンを渡すこと。そのためにも、インカレ本戦に出場して勢いをつけていきたい。」

杉浦・金澤ペア

杉浦佳代選手

「予選を勝ち上がっていく中で少しずつ調子上がってきたところだった。(金澤選手は)思いっきりがよく、ポーチにてほしいときにでてくれるそんな頼れる存在だから気持ち的に助かった。次は自分たちの力を出し切って勝ちたい。」

金澤あすみ選手

「正直ダブルスはあまり得意ではない。しかし佳代さんのボレーやポーチに出るタイミング絶妙で一緒に組ませてもらえて本当に心強かった。今回、春関のダブルスでは本戦でもコンソレでも勝てるチャンスはあった中で、大事な取りたいポイントのところで相手のミスを待ってしまい負けてしまった。もっと自分から積極的に攻めていくことがこれからの課題だと思った。」


 昨年の秋2部に降格となった女子テニス部にとって今後の戦いを占う一戦になった今大会。女子部の目標である全員春関本戦出場とはならなかったもののシングルス4名、ダブルス1組がインカレ予選に、ダブルス1組がインカレ本戦出場を果たすことができた。昨年の女子シングルスでは、インカレ本戦出場者3人を輩出し上級生の個々が突出して強かった成績に比べると、今年は1年生から4年生の全学年からインカレに出場が決まり、男子テニス部同様チーム全体の底上げができていることがわかる。1部復帰をかけて女子テニス部の戦いは始まったばかり。2年連続インカレ本戦出場の宮内・鈴木ペアを筆頭に、まずは予選を勝ち抜き一人でも多くの選手が本戦に進むことを期待したい。

(文・撮影=石崎愛奈・法3)