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2016.05.19
野球

【野球部】平間9回130球の熱投も零封負け リーグ戦を5位で終える

〇5月19日 平成28年度 東都大学野球春季リーグ戦 対中央大2回戦

 

【試合結果】

中 大|000 100 000|1

専 大|000 000 000|0



 相手投手陣を攻略できなかった。終盤にはランナーをためチャンスを作るも、あと1本に泣く展開となった。

 前回の試合で10点を取られ敗れた専大。2試合続けて投手陣が総崩れすることは避けたいなか、この日先発投手としてマウンドに上がったのは平間凛太郎(経営4・山梨学院大附高)だった。その平間は初回先頭打者にいきなり死球を与えると、ヒット2本でいきなり1アウト満塁のピンチを迎える。平間は12日に先発した試合で初回にタイムリーヒットを打たれており、不穏な空気が流れたがこのピンチを空振り三振、ピッチャーゴロに打ち取り無失点に抑えた。

 


▲先発する平間 スピードのあるストレートを投げ込み、ピンチを脱した (撮影=飛田)


 その直後の攻撃、1アウトランナーなしからこの日スタメンに抜擢された竹並孝基(商1・大社高)が右中間へのツーベースを放つ。しかし後続が倒れ、得点とはならなかった。

 試合は序盤戦、お互い3回を終え無得点。平間は2回にもランナーを置きながらも無失点に抑え、少しずつ状態を上げていった。

 4回表、中大の攻撃。ヒットとこの日2度目の死球で1アウト1,2塁のピンチを迎えると、自身の暴投でランナーをそれぞれ2塁3塁に進めてしまう。続く打者はスクイズの構えを見せるも、これを上手くかわし3塁ランナーをアウトにする。これで落ち着いたと思われたが、2アウトから二遊間をうまく破られるヒットを打たれ、先制を許した。

 打線は相手投手を攻略できず、6回までヒットは竹並の1本のみに抑えられていた。まずはヒットを放ち、なんとかチャンスを作りたい専大。7回の攻撃は先頭の伊與田一起(経営4・明徳義塾高)が見逃しの三振に倒れるも、4番の森山恵佑(商4・星稜高)がチームとしては初回以来のヒットをライトに放つ。


▲7回、森山がヒットを放つ(撮影=飛田)

 続く代打の山本力也(経営2・熊本工高)は三振し、バッターは6番の福永裕基(文2・天理高)。体勢を崩されながらもボールに食らいつき、ボールをセンター前に運んでチャンスを広げる。代打の平湯蒼藍(経済1・海星高)が四球でつなぎ、専大は2アウトながら満塁、逆転のチャンスを迎えた。

 なんとしても追いつきたい、勝ち越したい専大はここでも代打を投入。代打・西村一貴(経済4・都城商高)がコールされた。しかしここはヒットを放つ事ができず無得点。4番から広げたチャンスを生かすことはできなかった。

 7回まで中盤の1失点に抑えている平間のピッチングに応えたい専大、8回の攻撃前には円陣を組んだ。このリーグ戦、1番で起用されている池間誉人(商1・糸満高)がヒットで出塁すると、3番伊與田が鋭いライナー性のセンター前ヒットでつなぎ、前イニングに続いてチャンスを作った。

 ここでバッターは4番の森山。ベンチの期待に応えたかったが結果は空振りの三振。チャンスでの1本が遠いイニングとなった。

 9回のマウンドにも平間が上がった。その平間、先頭打者にヒットを許してしまう。ここまでの試合展開を考えると、次の失点が致命傷になりかねない場面だが、平間は冷静だった。次の打者をピッチャーゴロのダブルプレーに抑え、一気に2アウトまで持ち込む。ダブルプレーが完成すると、平間は自身を奮い立たせるかのように力強く吠えた。結局この回も0点に抑えた平間。最後のアウトを取ると、ガッツポーズを見せた。

 最終回、なんとかして1点差を追いつきたい専大だったが三者三振に倒れ、ゲームセット。先発・平間は9回130球を投げきるも悔しい完投負けとなった。

 この試合で春季リーグ戦の全日程を終えた専大。結果は4勝9敗の5位に終わった。



試合後インタビュー

齋藤正直監督

「平間がよく投げたが、相手投手を攻略出来なかった。ずっと打ち続けて疲れもあると思う。初スタメンの竹並にいきなりヒットが出るなど、1・2年生を中心に頑張ってくれた。秋が楽しみ。最後にいい試合ができて良かった。ピッチャーはけが人が多かった。高橋が全てを背負うことになり、それが原因で本来の力を出し切れなかったのだと思う。適切なアドバイスが出来なかった我々の責任。オフェンスだけでなくディフェンスの強化が必要。春のリーグ戦で課題が浮き彫りになったので、夏の練習を通じて課題を克服していく」

主将・森山恵佑

「(今日に試合について)悔しい。今まで投手陣が崩れる試合展開が多かったが、今日は投手が最少失点で粘ってくれたのに、持ち味である打撃が沈黙してしまった。ピッチャーに申し訳ない。この悔しさを秋にぶつけたい。リーグ戦を通して多くの選手が経験できたのはよかった。秋は経験と言っていられないので、春に経験できたことは秋につながると思う。秋は投手陣が一段階レベルアップしないといけない。打線もさらに強化していく」

9回1失点 大学生活で初完投の平間凛太郎

「試合に勝つことは出来なかったけど、ピンチで粘り強く投げることが出来ました。最後まで投げきる事ができ、自信になりました。リーグ戦、10試合も自分に投げさせてもらって感謝、感謝しかないです。1回だけの好投ではたまたまといわれてしまうので、今日だけじゃないところを秋に見せたいと思います」

▲森山(右)にアドバイスを送る齋藤監督(左) (撮影=飛田)


 リーグ戦終盤は5連敗、最終成績は5位と厳しい成績に終わった専大野球部。しかし、齋藤監督のコメントにあったように新しい戦力が抜擢され、秋への希望を抱かせるシーズンとなったのもまた確かである。夏の練習期間を経て選手たちがどれほど成長し、秋のリーグでどう活躍を見せてくれるのか。専大野球部の躍進に期待したい。

(飛田翼・文2)